
2022年2月、このようなプレスリリースがANAより発表されました。
羽田空港には既に退役した整備訓練専用機(737-500 JA301K)が駐機していることはご存知の方も多いと思います。
羽田空港に行くと懐かしのスーパードルフィンがトーイングされている姿を見ることもあり、微笑ましくもありました。
その整備訓練専用機の撮影ツアーが開催されるとのこと!スーパードルフィンが大好きな私、ぜひとも参加したく、予約を入れていましたが…開催日の3月6日がまん延防止等重点措置の最終日に被ってしまい、遂行中止に…。
あれから2ヶ月、新たに5月21日、22日に開催されることに。お値段は15800円と、格納庫見学にしては少々値が張りますが、大好きなスーパードルフィンを間近で撮影できる希少なチャンス、ということで5月22日に参加することにしました。

ここで737-500について軽くおさらい。ANAグループでは1995年にエアーニッポン(ANK)が導入し、スーパードルフィンの愛称で最大25機を運航していました。
私が初めてJA301Kを撮影したのは2007年。中部国際空港でした。導入当初は尾翼に『ANK』と入っていましたが、この当時はブランド統一が進み、ANA統一カラーリングに小さく『AIR NIPPON』と描かれているのみでした。

このJA301K、実はエアドゥに出向しているのです。撮影したのは2013年、エアドゥへのカラーリング変更とともに、天窓塞ぎの改造も施されました。

程なくしてエアドゥからANAに出戻り。ANAからエアドゥに移籍した機体はほとんどがそのまま退役を迎えていたので驚いた記憶があります。
運航会社はANA WINGSとなり、IOJ塗装も施されました。
商業運航最終便は2018年2月1日のANA1231便(小松→福岡)で同日、福岡から羽田へフェリーされてきました。2018年7月より整備訓練専用機として活躍しています。

ということで5月22日、まん延防止等重点措置もなく、無事に遂行決定。コロナ前ぶりのANA格納庫入りです。
朝10時、ANAコンポーネントメンテナンスビルへ。今回は以前退役前に購入したスーパードルフィンのぬいぐるみを一緒に連れていきました。

ストラップと一緒に入館証をいただきました。ストラップの色は青・赤・緑の3種類あり、私は緑色グループ。
グループごとに撮影場所を移動しつつ、ソーシャルディスタンスを確保するとのこと。

まずは撮影前のブリーフィング。今回の参加人数は24名。
この企画の起案者であるANAの古賀さんは、参加されている方々と同様、筋金入りの飛行機撮影ファンであり、休日は各地の空港で撮影を行っているとのこと。
その為、この撮影会も航空ファンの心理を鷲掴みにするような工夫を施しているので、期待していてくださいと。撮影への期待が高まります!

左側は暫定国内線仕様で使用されていた787の座席ですね。右側は国際線機材767-300ERの旧ビジネスクラスの座席です。
両方とも過去に実機で座ったことがありますね。

ブリーフィングルームではこのように、大きなスーパードルフィンのぬいぐるみもいました。このぬいぐるみを抱いて撮影する方も数人。
そしてヘルメットを被って、いざ格納庫へ!

格納庫への自動ドアを抜けたら…お久しぶり!ANA格納庫!!
この日は767-300ERはJA611Aが右側に入っていました。先日、伊丹空港で撮影した、機体後部の塗装が剥げている機体ですね。

左側は777-200ERはJA714A、787-9はJA872Aが格納庫に。

767-300ERはすべての座席を外してCチェック中。こうやって見るとプレミアムクラスの座席は非常に大型です。

777-200ERはPWエンジンを装着の機体。現在運航停止中であり、7月を目処に運航再開したいと仰っていました。

トリプルセブンの尾翼、やはり大きいですね!この角張具合いが大好きなのです。787は曲線美過ぎてどうも…^^;

背後から超広角レンズで。小さいはずの垂直尾翼がまるで主翼のような大きさに見えます。

ストローを噛んで潰したようなAPUは蓋がされています。

いつも早々に下の階に行く格納庫見学ですが、今回はのんびり3階部分で見学。また、格納庫扉も全開、北風運用であった為、このような普段は見られないようなアングルでの着陸機も撮影することができました。
他にもJALやスカイマークなどが次々に降りてきたのですが、他の航空会社は規程によりお見せできないのが残念なところ^^;

そしてメインの整備訓練専用機は格納庫の一番南側(3 South)に駐機されていました。機体電源はオフ、格納庫の大扉は開放中です。

久しぶりのスーパードルフィン、早く近くに行きたいですが、まだまだ時間はたっぷりあります^^;

格納庫下に降りてきました。787-9、JA872Aの正面。


大きなロールスロイス製エンジンが目の前。格納庫見学では翼の下等をくぐらないように案内されますが、今日は翼の真下を歩いていきます!
飛行機の巨大さを身をもって感じることができます!

777のPWエンジンカウル。白頭鷲のロゴが懐かしい。

さて、いよいよ整備訓練専用機の撮影開始です。私たちのグループは斜め前から撮影開始。
まずは引きで、そして徐々に近づくように案内されます。

お次は斜め後ろからのアングル。

翼にドルフィンが反射していますね。この撮影会前に洗浄作業が行われたとのこと。『一番キレイな状態でお楽しみいただけます!』と起案者の古賀さん。

続いて真横から。最高のグランドショットですね。
現役時代から変わったところは機首のANAロゴ、そしてIOJロゴの場所に『ANA TECHNICAL TRAINING』と描かれていること。
本物の機体を整備訓練専用機にすることは日本では初の試み。
航空機登録証明書(JA301K)は維持し、耐空証明書・無線免許状は返納され、現在は無線は受信のみ可能とのこと。
もう飛べないのであれば、航空機登録証明書も返納すれば良いように感じますが、これを残しているのは空港内をトーイングする為だそうです。

撮影場所は全部で4箇所。1箇所での撮影タイムは約15分~20分。意外と多く時間があります。
このようにスーパードルフィンのぬいぐるみと一緒に撮影する余裕もありました。これは望遠レンズをつけていた旧機種のK-3。

こちらは今の現行機種、K-3Ⅲです。この写真、お気に入りなのでどこかで使えないか考え中です。
そんなK-3Ⅲ、この撮影会が終わった後に入院することに…。どうもマウントの調子が悪く、たまにAFとMFを行ったり来たりして撮れなくなることがあるのです。



スーパードルフィンもアップで。この機体が現役時代は成田発着線に多く投入されており、オープンスポットからよくこのイルカちゃんに挨拶をしていました。

翼端をアップで。何箇所もついてるヒゲのようなものは落雷時に電気を逃がす避雷針。そして航行灯は左翼端なので赤色です。

後部ドアと機体番号。

機体前方に移動。こちらからは逆光気味ですが、機体が空を反射し、とても幻想的。HDR加工しています。

正面から。


機体右側。これ以上先は進めないようになっていました。

所々、胴体が盛り上がっている場所があります。現役時代、外装補修した跡とのこと。

その他にも所々外装補修の跡が。外装補修の訓練でついた跡です。

コックピットの天板は埋められています。コックピットウインドウは何層にもなっており、内部に水分等が入ると剥離を起こしてしまうそうです。
そうなると交換するしかなく、この天窓は当時もう使用していなかった為、整備費削減ということで完全に埋めてしまったとのことでした。
当時は『イルカちゃんの眉剃り』と話題になりました。

最後に、各所を撮り納め。




撮影の後はギブアウェイの受け渡しタイム。この撮影会の為に作成したオリジナルシールとスーパードルフィンのRBFタグです。
ここまでは撮影会参加募集のホームページに書いてあった内容ですが、背後の安全のしおり風クリアファイルはサプライズ。
完全再現し、これで問題ないか航空局にも確認したとのこと。そして裏面はスーパードルフィンをこれでもかっ!というほど描かれています!

RBFタグの裏面はANA TECHNICAL TRAININGの機体が綺麗に刺繍されていました。これは緻密で美しい!

大満足の撮影会でした。やはり、飛行機好きの方が企画する撮影会は撮影者のことをよくわかっており、思い描いた撮影ができました。
はじめは15800円…うーん、ちょっと高いかなぁ?と思っていましたが、お値段以上に心が満たされた、撮影会でした。
この撮影会の他に企画された子供を対象とした航空教室ではコックピットの見学もあったとのこと。退役している機体ですし、コックピットぜひとも見てみたいですね。
撮影会の後は『ANA Blue Hangar Tour』の展示コースが開放されていました。次回はこの展示コース、及び22日に羽田空港で撮影した飛行機です。
※格納庫内の写真はANAに事前提出し、SNS・ブログの掲載許可を取っています。